ホウキとヤルキ(続き)2009年02月01日

ホウキとヤルキ(続き)
ホウキとヤルキ ー掃除にドラマありー
山本健治著
三五館    1,400円


・「清潔」とは、自分で決める「目的・目標」。
  「清潔」とは、「整理・整頓・清掃を徹底し、
  きれい(クリーンでビューティ)な状態を  維持すること。
  自分でクリーンとビューティについての「目的・目標」を明確にし、
  それを目指して「工夫・努力」する具体的な活動のことである。

・「躾」とは5Sを成功させる要(カナメ)。
  それを実践する意義と意味を理解し、実践を習慣化づけること。
  継続的に行われてこそ効果が出てくる。

・しっかりした社風をつくりあげのには、何年もの努力を必要とするが、
 ちょっと気を緩めるとすぐに崩れてしまう。
 そごうが崩れたのはトップが放漫になってしまって、
 こ うした地道な努力を怠った結果。
 トップの姿勢は、必ず最前線の社員に反映する。
 老舗が生き残るために、
 何をおいても大切なことは「勤勉」「精勤」であり、
 その出発点は「早起きして掃除すること」である。

・雪印乳業で、社長は「大阪工場は汚いと感じていた」と、
 何故その時に注意し、きれいにしようとしなかったのか?
 この気づいた時に、改善・改革を進めていたら、
 事件・事故は防止できた。

・三つの「ま」で事故は起きる。
 「万が一にも事故は起きないだろう」     根拠のない自信
 「まあこれくらいなら事故は起きないだろう」 不用意な判断
 「魔がさした」                    ちょっとした油断
  こうした、ささいなミスを起こさないためには
  まず、見ること。
  すると、ほんのちいさなゴミも見える。
  そしてそれを拾うことが第1歩。
  意識して見なければ点検にはならない。
  掃除は点検の一番いい方法なのだ。

・大切なのは、論争に勝つことではなく、相手の主張をしっかり聞き、
 それを受け止める「拝聴術」を身に付けること。

・TDLで
 「掃除を行き届かせるということは、安全確保のためでもある。
  汚れたままだと、何があってもわからない」

・ほんの何気ない変化にでも気が付く感受性を身につけること。
  問題に気づいて、すぐに手を打っておけば大事故も防げる。
  毎日掃除することは、こうした眼前の問題に気がつき、
  見て見ぬふりをせずに取り組む精神と行動を身につけるための
  基本的トレーニングになる。

・一日あるいは数日はやれても、何年も継続してやれるこではない。
 だから、掃除がキッチリやれるということは、自分の目に入った問題は
 すぐ片付ける行動習慣が身に付き、
 問題が解決するまで何日でも何年でも
 どこまでもやり続ける根気があることの証明だ。

・安全マニュアルを守り、必要なチェックを行い、
 問題が発見されれば対応する、
 そんな基本的なことをいいかげんにしているから事故が起こる。

・CSの原点に戻る。
  いったいどうすれば、お客様に受け入れられるか。
  せっかく注文をもらいながらも断っていたものを洗い出す作業。
  素直にお客様の声を聴くこと。

・一軒の店の掃除が、没落した商店街全体の雰囲気を変えた。
  三日坊主で終わらずに、汚されても汚されても黙々と続けた。
  数ヶ月たつと効果が表れた。

・企業に掃除の講演に出かけても「では明日から頑張る」
 というのがほとんで、
 「本日ただいまから」というところは、なかなかない。

参考図書
「子どもが輝く「魔法の掃除」」
平田治著 三五館