たちどまって考える(その1)2021年05月13日

たちどまって考える
「たちどまって考える」
ヤマザキマリ (著)   (中公新書ラクレ)  税込 924 円

5年前に、偶然に講演会を聴いて以来、
ヤマザキマリ、かなり好きです。
https://mansion.asablo.jp/blog/2016/11/08/8243351

1967年東京生まれ。
漫画家・文筆家。

著書には、
『テルマエ・ロマエ』
『国境のない生き方』(小学館新書)
『ヴィオラ母さん』(文藝春秋)
などがあります。

「テルマエロマエ」は、漫画です。
映画から入りました。
映画、面白かった。
原作の漫画も面白い。

この2冊は、エッセイです。
「国境のない生き方」、
「ヴィオラ母さん」
どちらも面白かったです。

ヴィオラ奏者の母親と妹と3人で、北海道で幼少期を過ごし、
17歳で一人でイタリアに渡り、
波乱万丈の人生を歩んでいる人です。
最近では、テレビでも、ちょくちょく見かけます。

10代のころから、イタリアをはじめ、キューバ、ブラジル、アメリカと
世界各国に住んだり、旅してきた著者が、
今回のCOVID19のパンデミックを前にして、
初めてといってもいいくらい長い期間家に閉じこもり、歩みを止め、
たちどまったことで見えてきた景色について記した本です。

著者の夫はイタリア人。
イタリアの家族(舅)が言うには、
「今までだってこういうことは何度もあった。
幾度も繰り返されてきたパンデミックを越えてきた人々の末裔が、つまり俺たちであり、
こうして生き残ってきたDNAがあるかぎり、
乗り越えれられないわけはないと思うんだよね。」

その自信の根拠は、過去。
歴史に記録されているもの。
絵画の中に描き留められているもの。
家族の中で語り継がれているもの。
それらすべてを踏まえて、「生き残っている俺たち」という自信が舅の中に確立されている。

イタリアでは、社会でも家族の中でも、歴史が引き合いに出される機会がとても多い。

我が国、日本では、少なくとも私個人は、
家族の中で、そんな歴史に関わるような話をしたり、聞いたことはない。
日本が特殊なのか?

この項、続く。

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