カボチャ収穫 ― 2012年08月10日
柳田サヨナラホームラン ― 2012年08月16日
不機嫌な職場 ― 2012年08月18日
「不機嫌な職場」~なぜ社員同士で協力できないのか
河合 太介、高橋 克徳、永田 稔、渡部 幹著 講談社現代新書 756円
組織力は「個人の力」と「個人間のつながり」の掛け算である。
p.147
協力し合える組織をつくるための三つの工夫
1 役割構造に対する工夫
2 評判情報に対する工夫
3 インセンティブに対する工夫
まず、
1 役割構造に対する工夫
(1)共通目標・価値観の共有化
共有化とは、全員が納得して「腹に落ちている」状態である。
設定後の共有化こそが、最も時間を使ってやるべきこと。
(2)発言や参加の壁をつくらない
発言や提言は「してはならないもの」ではなく「大歓迎なもの」である。
そのためには、発言や提言をまじめに取り上げることが必要。
「壁を越えた行動を本当にとっても良い」という風土をつくる。
(3)特定の人にしかわからない状況をつくらない。
慣れた人に任せておけば生産性が高いし、安心感がある。
でもそのことは結果として、他の人が協力できない状況を作る。
手伝いたくても手伝えない。
仕事に余裕があるときに自分の仕事の手順書マニュアルをつくると良い。
(4)考えた異動と、異動損しない仕組み
自分が異動経験をした部署とは協力関係が築きやすくなる。
加えて、異動は新たな人間関係もつくる。
異動は協力を促進する大切な仕組みだ。
一流のプロが口を揃えて言うこと。
「自分の仕事で最高の仕事をしたかったら、周辺分野の知見を併せて持つことだ。」
なぜ異動をするのか、それがその人にとってどのような意味合いがあるのかを、時間を使って丁寧に話をすることが大切である。
2 評判情報に対する工夫
(1)インフォーマル活動の見直し
知らない人と知り合う機会、気楽な関係性を構築する機会となる。
ポイントは、面白いこと。
3 インセンティブに対する工夫
(1)損得勘定に頼るやり方には限界がある。
「効力感」という感情をあたえることでインセンティブが高まる。
効力感とは簡単に言うと「手ごたえ」のこと。
相手から真っ当な反応が返ってきた、その時の心地よい感触である。
自分の会社で「ありがとう」が飛び交っているだろうか。
先輩に後輩がありがとうと言っているか。
上司が部下にありがとうと言っているか。
会社で非協力的な人は最初から非協力的なのではない。
効力感を得ることがないから非協力的になっていくのである。
(2)認知がもたらす強い効力感
認知とは「他人を認める」という応答のこと。
平たく言えば「この人すごいよ」言ってもらえること。
「すごい」と言ってもらうと、自分の存在が本当に認めてもらえた感じがして、人は多いなる喜びを得る。
自分を認知してくれる、個人、組織、社会に対して人は好感を持つ。
そしてその個人、組織、社会に対して、自分が何か貢献できないか、という前向きな感情を持つ。
(3)感謝風土、認知風土をつくる
大切なのは不信の原因を取り除くこと。
会社も個人も、お互いの素直な感情を伝え合えるようになるための仕掛けをすること。
世の中の多くの企業で起きている現象やその構造、あるいは、
協力し合うことが組織の原動力となっている企業の事例を見て、
お互いが「感じたこと」を共有してみることが重要だ。
お互いが抱いている感情や感じ方に大きな差がない、むしろ同じようなことを感じているということを実感していく。
お互いを知ることが、お互いの心の壁を壊していく第1歩になる。
「援助行動の傍観者効果」
人は助けて欲しいといわれたときに、周囲に自分以外の人がいれば、つい傍観者になってしまうことが起きやすいということ。
お互いの状況に普段から気を配りあう、何かあったら入ってねという言葉を掛け合う。
そうした関係づくりをすることが必要である。
緊急事態が起きたときに、傍観者にならない。
少なくとも他の人に、気づいたことを伝える。
あるいは、困ったことはみんなで知恵を出して解決しようという意識を共有する。
一人の問題にしないで、みんなの問題として感じる。
こうした感情をもつことの大事さを共有することが必要である。
それでも、実際に人を助けるという行動に踏み出すには勇気が要る。
人を助ける、人に自分から協力するという行為を、みんなが尊い、素晴らしいと思う風土、雰囲気を意図的に作り、
共有していかなければ、多くの人は最後の一歩を踏み出す勇気が持てない。
(4)感謝と認知のフィードバック
感謝という行為は人の気持ちに働きかける大きなエネルギーを持っている。
感謝という行為は次の感謝を呼び起こす。
感謝は連鎖する。
認知のフィードバック
認めること、褒めること。
「すごいよ」「君が支えてくれたからこそできたんだ」「君と一緒に仕事ができて嬉しい」
こうした感情を伝え、その人がしてくれたことが歩運等に大きな意義を持ったという認識をフィードバックしていく。
これが更にその人の自発的な協力行動を強化する。
こうした感謝と認知をお互いに自然に伝え合うことで、援助行動や協力行動を当たり前行動に変えていくことができる。
一人ひとりが主役になる、一人ひとりが輝いて生きていくことを支援しあう協力関係を構築していくことが必要だ。
仕事が面白い、職場が楽しい、会社が好きだ。
そんな感情を持てる人を一人でも増やしていきたい。
河合 太介、高橋 克徳、永田 稔、渡部 幹著 講談社現代新書 756円
組織力は「個人の力」と「個人間のつながり」の掛け算である。
p.147
協力し合える組織をつくるための三つの工夫
1 役割構造に対する工夫
2 評判情報に対する工夫
3 インセンティブに対する工夫
まず、
1 役割構造に対する工夫
(1)共通目標・価値観の共有化
共有化とは、全員が納得して「腹に落ちている」状態である。
設定後の共有化こそが、最も時間を使ってやるべきこと。
(2)発言や参加の壁をつくらない
発言や提言は「してはならないもの」ではなく「大歓迎なもの」である。
そのためには、発言や提言をまじめに取り上げることが必要。
「壁を越えた行動を本当にとっても良い」という風土をつくる。
(3)特定の人にしかわからない状況をつくらない。
慣れた人に任せておけば生産性が高いし、安心感がある。
でもそのことは結果として、他の人が協力できない状況を作る。
手伝いたくても手伝えない。
仕事に余裕があるときに自分の仕事の手順書マニュアルをつくると良い。
(4)考えた異動と、異動損しない仕組み
自分が異動経験をした部署とは協力関係が築きやすくなる。
加えて、異動は新たな人間関係もつくる。
異動は協力を促進する大切な仕組みだ。
一流のプロが口を揃えて言うこと。
「自分の仕事で最高の仕事をしたかったら、周辺分野の知見を併せて持つことだ。」
なぜ異動をするのか、それがその人にとってどのような意味合いがあるのかを、時間を使って丁寧に話をすることが大切である。
2 評判情報に対する工夫
(1)インフォーマル活動の見直し
知らない人と知り合う機会、気楽な関係性を構築する機会となる。
ポイントは、面白いこと。
3 インセンティブに対する工夫
(1)損得勘定に頼るやり方には限界がある。
「効力感」という感情をあたえることでインセンティブが高まる。
効力感とは簡単に言うと「手ごたえ」のこと。
相手から真っ当な反応が返ってきた、その時の心地よい感触である。
自分の会社で「ありがとう」が飛び交っているだろうか。
先輩に後輩がありがとうと言っているか。
上司が部下にありがとうと言っているか。
会社で非協力的な人は最初から非協力的なのではない。
効力感を得ることがないから非協力的になっていくのである。
(2)認知がもたらす強い効力感
認知とは「他人を認める」という応答のこと。
平たく言えば「この人すごいよ」言ってもらえること。
「すごい」と言ってもらうと、自分の存在が本当に認めてもらえた感じがして、人は多いなる喜びを得る。
自分を認知してくれる、個人、組織、社会に対して人は好感を持つ。
そしてその個人、組織、社会に対して、自分が何か貢献できないか、という前向きな感情を持つ。
(3)感謝風土、認知風土をつくる
大切なのは不信の原因を取り除くこと。
会社も個人も、お互いの素直な感情を伝え合えるようになるための仕掛けをすること。
世の中の多くの企業で起きている現象やその構造、あるいは、
協力し合うことが組織の原動力となっている企業の事例を見て、
お互いが「感じたこと」を共有してみることが重要だ。
お互いが抱いている感情や感じ方に大きな差がない、むしろ同じようなことを感じているということを実感していく。
お互いを知ることが、お互いの心の壁を壊していく第1歩になる。
「援助行動の傍観者効果」
人は助けて欲しいといわれたときに、周囲に自分以外の人がいれば、つい傍観者になってしまうことが起きやすいということ。
お互いの状況に普段から気を配りあう、何かあったら入ってねという言葉を掛け合う。
そうした関係づくりをすることが必要である。
緊急事態が起きたときに、傍観者にならない。
少なくとも他の人に、気づいたことを伝える。
あるいは、困ったことはみんなで知恵を出して解決しようという意識を共有する。
一人の問題にしないで、みんなの問題として感じる。
こうした感情をもつことの大事さを共有することが必要である。
それでも、実際に人を助けるという行動に踏み出すには勇気が要る。
人を助ける、人に自分から協力するという行為を、みんなが尊い、素晴らしいと思う風土、雰囲気を意図的に作り、
共有していかなければ、多くの人は最後の一歩を踏み出す勇気が持てない。
(4)感謝と認知のフィードバック
感謝という行為は人の気持ちに働きかける大きなエネルギーを持っている。
感謝という行為は次の感謝を呼び起こす。
感謝は連鎖する。
認知のフィードバック
認めること、褒めること。
「すごいよ」「君が支えてくれたからこそできたんだ」「君と一緒に仕事ができて嬉しい」
こうした感情を伝え、その人がしてくれたことが歩運等に大きな意義を持ったという認識をフィードバックしていく。
これが更にその人の自発的な協力行動を強化する。
こうした感謝と認知をお互いに自然に伝え合うことで、援助行動や協力行動を当たり前行動に変えていくことができる。
一人ひとりが主役になる、一人ひとりが輝いて生きていくことを支援しあう協力関係を構築していくことが必要だ。
仕事が面白い、職場が楽しい、会社が好きだ。
そんな感情を持てる人を一人でも増やしていきたい。
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