意外だった。ツユクサナツコの一生2023年12月17日

意外だった。ツユクサナツコの一生
ツユクサナツコの一生
益田 ミリ (著)    新潮社    1,980円

思い出したように益田ミリの新刊を読んでみた。
益田ミリの本にしては、ちょっと意外な展開だった。

コロナ渦だった2020年、2021年くらいの大阪が舞台。

東京にいる姉が大阪の実家に久しぶりに帰って、言う
「ほんでもよかった
一回帰ってこれて
また第6波いつくるかもしれんし
人て、いつ会えんようになるかわからんしな。」
(確かに、その通り。目の前にいる人を大事にしよう)

大晦日に、少し認知症が始まったようなお年寄りと会って、
ナツコが思う
「大晦日の雰囲気ちょっとは楽しんではったらええなあ・・・
この特別な夜の感じ。」

漫画家志望のナツコが書いている漫画の主人公、春子が思う
「人生に大義名分がなくてもいい
えらい人がなに言うたかて、それぞれや」
「私の心の中は誰にも決められへん
自分が好きや思うことは、
一生、
死ぬまで
自分だけのもんや。」

214ページと215ページにまたがる、見開きのコマ
あまりよくわからないまま読み進めたら・・・
もう一度読み交わしてみて、やっと意味が分かった。

ちょっと意外な展開だった。