イチローの脳を科学する2008年07月30日

イチローの脳を科学する
イチローの脳を科学する
西野仁雄著
幻冬舎新書 720円

「思わぬ発見をする特異な才能」のことをセレンディピティと呼びます。
(一部略)
長期間にわたり、毎日一つのことを考え続けていると、脳の中にその痕跡が蓄積され、夜中の夢のような、それを意識していないまったく別の機会に、突然ある種のひらめきが浮かんでくることです。

しかしその背後には、膨大な量の情報の痕跡と、それを活用しようとする脳の働きと努力があることに注目しなくてはなりません。
このように、私たちの脳は、無意識の中に膨大な量の情報を蓄えていて、そこから必要なもの、重要なものを引き出し、生み出す、すごい装置なのです。

イチローは脳の発達期である小学校の3年生のときから、野球のあらゆるプレーについて人の何倍も練習を積み重ねてきました。そして世界一のバッターとなった現在でもさらに人一倍の練習を続けています。意識に上がらない情報量はますます増え、磨きがかかり、名人の域に達するのです。


脳みそに汗をかくというのは、こういうことを言うんでしょうね。