みらいめがね(その2)2020年09月09日

みらいめがね
「みらいめがね」
それでは息がつまるので

荻上チキ 著、 ヨシタケシンスケ著
暮しの手帖社    1,650円

続きです。

行きたい場所と行ってみたい場所は違う。
行ってみたい場所は、ぼんやりとした夢のようなもの。
行きたい場所は、具体的な順番待ちをしているようなイメージ。
いずれ行こうと思っている、いつかは行かなくちゃいけない場所。
行く前から、自分にとって、すでに意味の生まれている場所。
実際にその場所を訪れるためには、下調べや準備が必要になる。
ソウルフード、観光名所、現地の挨拶や歴史等を知っておく。
そのうえで現地に行き、身体でその国を味わう。
暖かさ、匂い、街の色、味、人の距離感、などが
体験として刻み込まれる。
思い出として振り返るのではなく、記憶として忘れたくないような場所。
そんな場所に行きたいと思う。

アウシュビッツもそんな場所。
アウシュビッツで唯一の日本人ガイド、中谷剛(なかたにたけし)氏。
中谷さんの本「ホロコーストを次世代に伝える」には、
アウシュビッツを生き延び、
博物館の館長を長年務めた、カジミシュ・スモレンさんの言葉が記されているそうだ。
「君たちに戦争責任はない。でも、それを繰り返さない責任はある。」

旅先で、数々の案内人と出会い、そのたびに蒙を啓かれていく。
よく歩き、よく食べ、よく聞く。
そうすることで、体験は自分の栄養になり、世界が開かれるように思える。

この項、さらに続く。

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