今年の36冊目2010年11月10日

悪人
今年の36冊目は、
「悪人」
吉田修一著
朝日文庫 上下 各540円 です。

続けざまに小説を読みました。
それも、映画の原作本です。

これも映画を先に観ていたので、スイスイ読み進めました。
福岡、久留米、佐賀、長崎が舞台で、
登場人物の方言も不自然ではなく、
親しみを覚えます。

被害者の父親の台詞。

「今の世の中、大切な人もおらん人間が多すぎったい。
大切な人がおらん人間は、何でもできると思い込む。
自分には失うもんがなかっち、それで自分が強うなった気になっとる。
失うものもなければ、欲しいものもない。
だけんやろ、自分を余裕のある人間っち思い込んで、
失ったり、欲しがったり一喜一憂する人間を、馬鹿にした目で眺めとる。
そうじゃなかとよ。本当はそれじゃ駄目とよ。」

著者の言いたかったことの一つは、これじゃないんだろうか。

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