今年の1冊目2011年01月10日

ゼロから始める都市型狩猟採集生活
「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」
坂口恭平著   太田出版   1,200円

<都市の幸>で暮らそう。
わかりやすく言うと、ホームレスの話なんだけど、
いくつか面白いところがあった。

p97
12ボルトバッテリーと太陽光発電パネルを使って、
地球に超やさしい電化生活を送っている、隅田川沿岸に暮らす人。
電化製品の表示を見てみると、
意外にも12ボルトで動く物が多いそうだ。

車用の中古バッテリーを2台直列に繋いで
太陽光発電パネルを取り付けると、ラジカセやTVが動くという。

試してみたくなる話だ。

p112
技術はないかもしれないが、心配は無用。
本当は技術がないのではなく、経験がないだけだ。
自分の身体を使って経験を重ねると、
必要な技術はいくらでも進歩するのが人間というものだ。

p145
自分でさまざまなアイデアを考え、他人と差別化をはかり、
独自の仕事の方法を見出していく。
その技術は日に日に向上していく。
向上心はすべてに勝るモチベーションとなる。
都市型狩猟採集生活は、人間の生きる意欲を無限大に引き出す。
ニートや引きこもりの人々は、
ぜひ一度、路上のおじさんのところに修業にいってみるといい。
自分ひとりで、自分のための仕事をつくることができる、
ということを実感できるはずだ。

p179
人間、どんな状態になっても、ぜったい生きていけるよ。

それほど期待をしないで読み始めた本だったけど、
結構面白かった。