「定年がやってくる」2016年03月11日

「定年がやってくる」
「定年がやってくる : 妻の本音と夫の心得」
青木 るえか/著   ちくま新書  760円

定年後の長い長い老後を、
楽しく笑いながら暮らすために夫婦はどう生活したらいいか。
独自の視点から日常の不条理をぶった切る著者が、
夫には妻の本音を、妻には夫を上手に調教する術を伝える。

外食の時、食べたいものが一致する、
あるいは、「相手が行こうと言った店に面白がって一緒に行く」、
こうでなくては、長い老後、やっていけない。

プロ野球のひいきチームが同じであることは、幸せである。

インスタント食品は、若者のためでなく、老人夫婦のためにある。
体に悪くたって、どうせ老い先短いから、いいのだ。

「定年後の亭主は粗大ごみ」

子どもを非行少年にするためには、絶対の秘訣があるんですって。
それは、
「暴力を振るって育てる」

老夫婦が、いかに老後をやりすごすか、ということのキモは、
「わびしさをいかに回避するか」
に尽きるかもしれない。

山口正介 著
「江分利満家の崩壊」を読んだら、
死ぬことのあっけなさが身にしみた。
著者の父は、山口瞳。
著者の母が、病んで死ぬまでの話。
あっけない。
死ぬことなど、なんとなくやりすごせるのではないか、
という気持ちにさせてくれる本だ。

著者、青木るえかの夫。
親の恩に報いる、などと自分にムリを強いないし、
親が何か言ったとしても、「聞き置く」だけなので、イライラもしない。
そもそも、親と対決する気もないから、
親とのかかわりで腹を立てることがない。
なので、親にやさしくできる。
という、目からウロコの論理。

老後、といって一番驚くのが、
「働かなくていい」ということだ。
遊んで暮らせるんだ!
しかし、
それって本当なのか?

老後を亭主と二人っきりで暮らすとき、
相手にイライラするということが、もっとも精神的にも肉体的にも良くない。
イライラする相手と二人っきりはツライ。

好きなものを同じくする友より、
嫌いなものを同じくする友のほうがいい、ということに最近気づいた。

と、まあこんな感じの本でした。
これから年老いていく自分の行く末を、
いろいろ考えてみるきっかけ、というか、
気がつかなかった一面を見せてもらったような気がします。

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