こころに残る現代史 その22014年07月11日

こころに残る現代史
「こころに残る現代史」 日本人の知らない日本がある
白駒 妃登美 著 KADOKAWA  1,400円

遅くなりましたが、本の中身です。

柳川宗成(やながわもとしげ)の話。
「インドネシア独立の父」と呼ばれて、現地で讃えられている。

知ってました?
私は知りませんでした。
太平洋戦争の時、
日本軍がインドネシアに進行して数年間支配していた。
その前は、オランダが350年間植民地にしていた。
オランダは搾取するだけだったが、
日本軍を率いる柳川宗成(やながわもとしげ)は、こう言った。

「我々日本軍は、インドネシア独立のためにやってきた。
日本の進んだ文化や教育、その制度や仕組みを
インドネシアの地で再現するから、あなたたちは来るべき独立の日に備えて、
いち早くそれを身につけなさい。
あらゆる民族にとって、大切なことは独立なのです。」
そして、学校や道路を建設したり、議会制度、裁判制度など、
近代国家に必要なものを取り入れようとした。
独立に備えて、インドネシア人による軍隊を組織させ、
それを厳しく鍛え上げたのも、日本軍なんだそうだ。

日本の敗戦後、日本軍が撤退するとき、
日本兵の中には、現地に残って独立の手助けをする人がいた。
武器も置いて行った。
オランダ軍との4年半に及ぶ独立戦争を勝ち抜き、独立を果たした。

戦争のマイナス面だけでなく、プラス面も知らなければならない。
インドネシアに対する親近感が湧いてきた。

また、こんな話もある。
日本とトルコ、エルトゥールル号の恩返し。
1890年9月16日、大型台風のため、
和歌山県の沖にトルコの軍艦が沈没した。
生存者69名、死者・行方不明者587名。
貧しい村人たちは、負傷した69名を手厚く介抱して、
トルコに帰国させたのだそうです。

その恩を忘れないトルコは、
1985年、イラン・イラク戦争の時に、
イランから日本人脱出のために、飛行機を出してくれたんだそうです。

トルコにも親近感が湧いてきた。

歴史とは、名もなき一般の人々の生き方が積み重なって紡がれていく。
私たちは、先人たちのおかげで、
今、こんなに恵まれた環境の中で生かされています。
50年後、100年後の日本人が、世界から信頼され、
愛され続けるためにも、「今」を生きる私たちの責任は重大ですね。

イギリスの歴史学者、アーノルド・トィンビーは、
世界史の中で滅亡した民族を研究し、その共通点を3つ見つけた。

 1 理想を失った民族は滅びる
 2 すべての価値を物やお金に置き換え、
   心の価値を失った民族は滅びる
 3 自国の歴史を忘れた民族は滅びる

この3つのうち、どれか1つでも当てはまれば、その民族は滅亡する。
戦後の日本は、すべてが当てはまる三重苦の状態。
ところが、2011年の震災をきっかけに、
私たちは置き去りにしてきた目に見えない大切なものに気づき始めた。
今、歴史の重大な岐路に立たされている。
「その震災のおかげで・・・」と思える未来を切り拓くこと。
そして、そこにつながる「今」を生きること。
それが、震災後も生かされている私たちの務め。

いい本です。
超おすすめの1冊です。

この本を「買いなさい」と言ってくれた、喜多川泰さんにも感謝です。

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