定年夫婦のトリセツ (その3)最終回2021年08月20日

定年夫婦のトリセツ (SB新書)
定年夫婦のトリセツ (SB新書)
黒川伊保子 (著)   SBクリエイティブ   税込価格:880円

続きです。最終回です。

夫の禁則5箇条

1 妻の行き先をいちいち聞かない。
・「出かけるの?」は笑顔で聞く。
・「どこへ行く?」「何時に帰る?」は聞かない。
・「気を付けて行っておいで」「楽しんでおいで」
・「夕飯は何か作ろうか?」「外で待ち合わせて何か食べようか?」
・「迎えは大丈夫?」
・帰ってきた妻に「楽しかったみたいだね。よかった」

2 朝食を食べながら「昼食は?」「夕食は?」と聞かない。

3 「たまの正論」を振りかざさない。
・妻の家事に小言を言う、は禁止。
 家事は果てしない多重タスクだ。

4 妻を手足がわりにしない。

5 言葉をケチらない。
・女の会話は共感で始まり、共感で終わる。
まずは「おはよう」の挨拶。
「おはよう、寒いね「おはよう、いい天気だね」
荷物を運んできた妻に「重かったろう」
腰が痛いという妻に「腰か、それは辛いね」
相手の言葉を反復し、ねぎらえばいい。
妻が何か言ったら「そうだなあ、〇〇だなあ」と同調するだけでもいい。

何も言わなくても、こちらの気持ちを察して、やさしい言葉をかけ、行動する。
これを女性は「思いやり」と呼ぶ。
女性にとって「思いやり」は、相手に対する「愛」である。
夫に対して日ごろから「思いやり」を発動する妻は、当然夫からも「思いやり」を期待する。
しかし、残念なことに男性脳にこの機能はついていない。
標準装備ではなく、経験や学習によって手に入れるオプション機能だ。
男性脳の「思いやり」は、学習で身につけるしかない。

この本の提案の中には、できることも、できないこともある。
完璧を目指さなくてもいい。
できることからコツコツとで十分。
定年後、夫婦時間は、まだたっぷり残っている。

定年を楽しもう。
夫婦を楽しもう。

この項、終わり。